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けいそく !!

先週DFIの各種波形を観測しましたが、もう少し詳しく調べてみたくなりました。
点火信号やピックアップ信号などの相関関係が分かると、色々なことが見えてくるはずです。

まずはピックアップ信号(クランクポジションセンサ)と点火パルスを同時に観測してみます。
ピックアップと点火信号
↑ 水色:ピックアップコイル 黄色:点火パルス(一次側)
表示の都合上、ピックアップ波形は位相が反転しています、下側に伸びた波形を見るべし。

ピックアップコイル36パルス間隔で点火パルスが出ていることから、フライホイールの突起数は18個みたい。
微妙に波長の異なる場所があり、そこで始点を検知している様子です。
おそらく直前の波長と比較して、始点を判定するようなロジックではないかと?

これを踏まえて吸気圧センサとインジェクターの波形も同時に計測して見れば、ECUの制御が見えてくるはずです!

本邦初公開? D-Tracker125のDFI制御
主要4現象
↑ 水色:ピックアップコイル 黄色:点火パルス 紫:インジェクター 緑:吸気圧

インジェクターの動作タイミングが興味深いです。
吸気行程で噴射しているようなイメージがありますが、観測結果では吸気の直前、排気行程の終盤には噴射を完了しているようです。

次に点火とインジェクターの動作を詳しく調べてみます。
特に武川のサブコンはどんな動作をしているのか興味津々です。

まずは1500rpmぐらいで観測。
1500rpm
↑ 黄色:点火パルス 紫:ECU信号 緑:サブコン信号
おや?純正ECUの噴射量より武川のサブコンが出力する信号のほうが短いじゃないですか、これは意外です。
一次コイルのドエル時間は約4ms、ECUのインジェクタ駆動信号は約4ms、武川サブコンのインジェクタ駆動信号は3.5msという結果に。

ボアアップしてサブコンを付けた時、濃すぎてアイドリングが維持できなかったのだけど、矛盾する結果に困惑します。
O2センサが殺してあり、ECUは常にリーンと判定しているはずなので通常より濃くする信号を出しているだけかもしれません。

この結果より、武川のサブコンは純正ECUの噴射時間をかさ上げしているのではなく、独自のマップを持っている可能性が出てきました。

検証すべく3000~4000rpmで観測
4000rpm
↑ 黄色:点火パルス 紫:ECU信号 緑:サブコン信号
ドエル時間が約3msと短くなりました。
ECUのインジェクター駆動時間と、サブコンの駆動時間はほぼ同じ約2msです。

さらに7000rpmぐらいで観測。ご近所様ごめんなさい。
7000rpm
↑ 黄色:点火パルス 紫:ECU信号 緑:サブコン信号
ついに武川サブコンのインジェクター駆動時間が、ECUの駆動時間を越えました。
ECU約2.5msに対してサブコンは2.6msぐらいでしょうか。

これらの計測結果から、武川のサブコンはECUの出力するインジェクタ-駆動信号を単純に引き延ばすのではなく、独自のマップで動作している可能性が高いと考えられます。
※ノーマルマフラーでの推奨値「A」で計測した結果です。

それにしても高回転の時よりアイドリングの方がインジェクターの動作時間が長のは意外でした。
ドエル時間も高回転ほど短くなっているようなので、クランク角基準で制御しているのかもしれません。
でもそれじゃ機械式ポイントとあまり変わらないよなぁ?
実際のところ高回転中に角速度で3ms確保するのは難しいので、ちゃんと効率を考えて制御されていると思いますが。

調べて理解するつもりが余計分からなくなってきましたw

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