国内の部品調達に時間が掛かっているため、スイングアームのアルミ化も停滞中です。
とりあえず、手元にある部品でDトラ125とKLX140Lの違いを調べておきます。
いざ組み立ての時に慌てるのはイヤですもんね♪
まずはバイクの乗り味やディメンションに大きな影響を及ぼすリアのリンク部を比較します。
ホンダのプロリンクやヤマハのモノクロスなど色々な呼び方がありますが、カワサキでは
ユニトラックと呼ばれるリンク式サスペンションが使われています。
クラシックやアメリカンなどのジャンルを除きほとんどのバイクにリンクサスが使用されているのは、
直動式のサスと違って次のような特徴があるためです。
・ショックアブソーバの作動域を少なくできる
→同サイズであれば大きな作動域をとれる
・バネ荷重を2次曲線化できる
→不等巻きバネのような特性をリンク比次第で幅広く得られる
逆に言うとリンク比が少しでも変わると、かなり大きな差となって現れてしまいます。
おそらくオフロードを走ることを前提にしたKLX140Lは初期動作は柔らかく、
沈み込むと踏ん張る設定になっているはず・・・。
対してオンロードが前提のDトラ125は初期から沈み込まず、比較的リニアな
設定になっているのではないでしょうか?
とりあえず現車から部品を外して、KLX140Lの部品と比較してみることにします。
↑ タイロッド。 明らかに短いですね・・。
↑ ロッカーアーム。 微妙に違います。
ちょうど上下逆さまにすると、ほぼ同じ比率になる感じです。
試しにKLX140LのリンクをDトラ125に取り付けてみると・・
↑ 付かないことはない・・・(仮止めなのでボルトの挿入方向は適当です)
Dトラ125より短いタイロッドなのに若干車高が下がる感じです。
おそらくKLX140Lのショックは少し作動域が広いのではないかと推測します。
ん~、ショックもKLX140L用にした方が良いのかな・・?
乗り味はともかくとして、少なくともKLX140LのリンクをDトラ125に取り付けられる事は確認できました。
KLX140LのリンクがDトラ125に付くということは、Dトラ125のリンクがKLX140Lに付けられるということであり、
それはKLX140LのスイングアームがDトラ125に付けられることを意味します。
机上の理論で判っていることですが、現物で確認できると安心しますね♪
ところで、リンクを分解中嫌なことに気付きました。
スイングアームと締結するロッカーアームのスリーブが動かないのです。
結局ハンマーで叩き出して取り外す始末・・・。
↑ 約9か月ノーメンテな部位でしたが見事にサビ付いています。
シーリング性能があんまり良くないのが原因みたいです。
カラーが錆びて膨張すると樹脂スリーブに食い込んでまったく動作しなくなってしまいます。
定期的に分解してグリスアップしなきゃダメですね。