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O2センサー考察

武川の某キットを取り付けたのは良いものの、燃調セッティングが適切なのかいまだに判りません。

FIの車輌はECUのマップに各センサーからの値を加味して燃調を決定していますから、まったくもってブラックボックスです。
空燃費計でも付ければよいのでしょうけど、非常に高価ですし・・。

燃調の指標としてO2センサの出力をモニターするインジケータを取り付けていましたが、ECUを欺さないとサブコンがうまく機能しないため現在は常にリーンを表示する状態になっています。
O2センサをECUから切り離し、インジケータを独立して機能させるべく色々調べてみました。

以下、ウソや思いこみが含まれる可能性があるので参考まで。

インジケータを作った際、O2センサはおそらくこんな感じの回路だろうと仮定して設計しました。
予想回路
当初一般的なジルコニア系のセンサかと思っておりましたが、当ブログの読者からのアドバイスと実測でチタニアだろう判断しました。
たぶん印加された5Vから1Vを取りだす分圧回路になっているのではないかなぁと。

と、いうことは別電源で5Vの電圧を掛け、RxとO2センサの分圧を求めればECUから切り離して結果が得られるハズです。

チタニアO2センサは特性上、理論空燃費λを境に約0Ω~xΩの範囲で抵抗値が変化します。
まずはRxの抵抗値を求めるため、O2センサをバイパスして流れる電流を計測しました。
印加電圧5Vと電流からRxが算出できるはずです。
電流計測
↑ 結果約0.01mAの電流が計測されました。
オームの法則 R=E/I から Rx≒500kΩでないかと。
となると分圧式からTiO2は約 0~100kΩの変動値となります。

ん~、しかしノイズの多いバイクにこの値はちょっと極端すぎやしないか?
もう少し電流を流さないと安定した電圧を得られない気がします。

ちょっと不思議に思ったので、エンジンを十分に暖めてセンサーの抵抗値を測ってみました。
すると-xxΩとかいう謎な表示に?
テスターのレンジをDC Vに切り換えて再計測すると・・・。
O2センサの出力電圧
なにぃ~!O2センサ単体で約1Vの起電力が発生してるじゃないか!
チタニアでは無いのか?

FIのKLX250に使われているO2センサはNTKのZFAS®-S2らしい。
KLX125にも同じものが使われている可能性は高いです。
チタニアでもジルコニアでもなく積層型なのか?
想定が覆されて大混乱していますw

まぁ最終的に0Vと1Vの電位差が観測できれば良いのだけど、その駆動回路がわかりません。
コネクタ
↑ O2センサに使われているコネクタを入手しました。
トライ&エラーで実現させたいと思います。

PS:特許情報みたら積層型酸素センサはジルコニアを主体にした技術みたいです。

ぬおうキットその後

新年早々エンジンを抱きつかせてしまいましたが、凹んでばかりもいられません。

ロクに慣らしもせず高負荷運転をしたのが悪いのは十分承知しております、決して武川キットの評価を落とすものではありません。
実際、抱きつき前に行った試乗会では高評価でしたし、これなら有りだろうとプロを交えて歓談しておりました。

今回の経験で現時点での限界が判ったので、それを越えぬよう慎重に調整していけば良いわけで、むしろ安心できると言えなくもないですw
今のところ順調?
抱きつき後も少しずつ距離を伸ばし、まもなく100kmを越えようかといったところです、交通の流れに乗って走る分には絶好調ですよ!

現状自分以外の事例を知りませんから、起きていることが正しいのか、その対処が間違っていないか見当がつきません。
しばらくして事例が増えれば方向性が定まっていくでしょう。

以下現在の仕様を書きますので参考になれば。

・車輌の仕様
 Sステージ+SPカム+ノーマルマフラー
 FI-CONの取り付け、O2センサキャンセル、パルサー移設もマニュアル通り行っています。
 FI-CONの設定値は「A」
 クラッチのロックアウトスイッチも付けています。
 スロットルボディ下部の調整ネジでアイドリングを上げています。
 圧縮:1130kPaぐらい。
 
・組み付け時の作業
 基本的に武川のマニュアル通りです。
 ピストンスカート部のエッジを軽くサンディングして当たりを付けています。
 タペット調整はIn Ex共0.04mm(標準で調整後、カチカチ音を低減するため狭めに再調整)

・油脂類
 カストロール ACTIVE X-TRA 10w-40
 昭和シェル Shell Pura (ハイオク)

・現在のエンジン音(抱きつき後)↓

タペット音とは違うような独特な音が聞こえます。
この音は抱きつき前から聞こえた音で、武川のSCUTピストンを取り付けた車輌と似た音です。
チチチとカカカの2音が聞こえると思います、たぶんチチチがタペット音じゃないかと?
カカカはピストンスラップか?
・・・いや、オノマトペが乏しくて申し訳ないです。

SCUTもS-stageもボアに対して薄いピストンと1本リングである共通点があります。
KSR SCUT178
↑参考:KSRのSCUTピストン

KSRのSCUTピストンは街乗りで3000km以上走っても問題ない耐久性がありますから、同等の性能を期待しちゃいますね♪


FI-CONの関係上、O2センサをキャンセルしていますので、先日作った空燃費モニターが機能していません。
ECUとは独立させてリッチorリーンのモニターが出来るように改造したいと考えています。
そうすればどFI-CONの設定が適切かどうかも判断できるでしょう。

あとFI-CONが何をやっているのか解析してみたいですね。



ところで、試走の際ふとメーターを見ると様子がおかしい事に気付きました。
なんか体感の半分ぐらいしか速度が出てません。
よくよく見てみると・・・
マイル表示に
↑ マイル表示になってましたw

どうやら左ボタンを押しながら右ボタンを押すと、km/h mphの切り替えが出来るみたい。
最近バッテリーの付け外しを頻繁にしてそのたびに時計を直していたから何かの拍子に変えちゃったみたいです。
トリップやオドもマイル表示に切り替わって何となくワールドワイドな雰囲気ですね。

ぬおうキット! - 残念なお知らせ編 -

あけましておめでとうございます。
本年も「Dトラいぢり」をよろしくです!

さてさて、新年早々やってしまいました。
残念なお知らせというかある意味メシウマですw

バイク仲間の新年会で試走会などして見せびらかしたあと、帰宅する時の出来事です。

時間はすでに深夜。
しかも正月の道路はほとんど車が走っていません。
調子にのってウヒャKm/hで中原街道を走っておりました。
Y市A区の某ラシア付近はいくつかの丘を越える立体的なセクションです。
登坂率8%ほどの坂道を5速7000rpmぐらいで走行中、急激にパワーが失われていくのを感じ取りました。
ヤバイっ! と思った瞬間、エンジンからギニャっとネコを踏んづけたような音がしてエンジンロック!
幸い、即座にクラッチを切ったので安全に停車することができました。

「まじかよ~、新年早々やっちまったぜぃ。」←ちょっと嬉しそうw

エンジンをやってしまったことより、自宅まで5km以上押して歩かなければならないという事実の方がショックだったりして・・。
仕方なく歩道に待避してDトラを押すこと数百メートル。
やっと丘の頂上にたどり着き、肩で息をしながら普段デスクワークでなまった身体を恨みます。
これと同じような丘をあと3つ越えるなんてもうムリです。
さらに悪化するのを覚悟してエンジンの再始動を試すことにしました。
結果、スターターは無事回り、4度目のクランキングで何とか始動できました。
どうやら軽い抱きつきで済んだみたいです。
とはいえ少なからずピストンやシリンダーにキズが付いたでしょうから3000~4000rpmぐらいの回転数で極力負荷を掛けずに走行して何とか自宅に到着。

んで次の日(ていうか今日ね)、色々調べてみました。

まずは圧縮から。
抱き付きの原因がピストンクラックとも限りませんから、圧縮が下がっていないか確認します。
問題無さそう
↑ 約1100kPa とくに圧縮抜けは無さそうです。
リングの破損やピストンのクラックは起きて無さそうです。
ヘッドを開けて確認する必要は無いと判断します。

次に油膜切れを疑い、オイル量をチェックします。
オイル量も問題無し
↑ オイル量も問題なし。
オイルはカストロのそこそこ良いグレードを組み上げの時入れていますから原因としては考えにくいです。
排気も異常無いことからオイル上がりや下がりは起きていない様子。

さらにプラグのチェック
少し焼け気味か?
↑ すこし焼け気味かな?
現時点でプラグの焼け具合見てもあまり参考になりませんけど。

ん~。
結果良くわからず。
高回転、高負荷状態でエンジンの熱量に耐えられず油膜切れ→抱きつきといった所ではないでしょうか?

試しにサブコンのスイッチを2段階ほど濃いめに振ってみたところ、またアイドリングが落ちて停車時にエンストするようになってしまいました。
どないせいっちゅーの?

ノウハウが無いから右も左も判りません、どなたか情報交換出来る人はいないでしょうか?

とりあえずタペットの調整をやり直して本日の作業終了。
原因は判らずじまいです。
いや、まだ60kmちょいしか走ってないのに全開走行したのが原因なんだろうけどw

安心して乗れる純正流用のぬううccに戻しちゃおうかなぁ。

ところで、圧縮が上がりバッテリーの状態によってはセルが回らなくなるので、こんなモノを付けてみました。
充電端子
↑ 充電用サービスコネクタ
シートを外さないと充電できないのは不便なので、サイドカバー1つ外せば済むようにコネクターを取り付けました。

ぬおうキット! - 始動調整編 -

今年のお仕事は無事終わり、まとまったお休みを満喫しております。
今冬のお題はDトラ125のぬおう仕様を無事走らせることです!


いや、結果から申しますととりあえず走れるようにはなりました。
少々難儀したんですけどね・・。


~始動~
一通り組み付けに不具合がないか確認して始動を試みます。
おっと、オイル入れ忘れてるじゃないかw

念のため圧縮を測っておきましょう。
圧縮計測
↑ 800kpa程度。
あれ?ぬううの時900kpaぐらいだったから圧縮下がってる?
ピストン形状的にもクランキングの体感的にも上がってるハズなんだけどな。
まぁたぶん計測ミスでしょう。

※後日の再計測で1100kPa程度でした11/12/31追記)

それでは早速始動してみます、緊張しますね!
何度かキーをオン・オフして燃料タンクからインジェクターに燃料を送ります。
んで、スターターボタンを押すと・・・
ドルン.ドルン..  かなり重々しくスターターが回ります。
それでも2回目のボタン押下でストトトト..と、あっさり始動しました。
そのままオイルが馴染むまでアイドリング状態でしばらく放置します。
少々カチカチというメカノイズが増えたような気がするけど、タペットが鳴っているのか、1本リングのピストンが鳴っているのか今のところ不明です。

エンジンが暖まりファストアイドルが終了すると1000~1200rpmぐらいで落ち着きました、少々回転が低い感じです。
セットバックで軽く走らせてみたところ、かなりパワーアップしていることが体感できます。
これは期待出来そうです!


と、順調そうなここまでは前回までのお話し。


~試走~

冬休みに入り色々準備が整いました!
自宅からご町内をぐるりと巡る1周3kmほどのコースを回ります。
このコースを回るとストップアンドゴー、上り・下り勾配、法定+αでの走行など、実際のシチエーションに沿った走行テストが出来るわけです。

結果、問題露呈。
部品が壊れたとかそういったトラブルではありません。
症状は次の通り。

・信号などで停車の際、回転を落とすとそのままエンストする。
・上記状態から再始動が困難

以上2点が発生した現象です。
再始動が困難なところは、5分ほど放置すると何事も無かったかのように始動しますので、温間時の燃調が濃すぎるのが原因みたい。
停止時のエンストは単純にアイドル回転数が落ちているからだと思われます。
アイドルが落ちている原因も燃調が濃すぎるからでしょう。

武川のサブコンはO2センサを殺してフィードバックを無くし、ECUのマップをかさ上げしてインジェクターからの吐出量を調整する仕様みたいです。
アイドル時だけ少なめにするといった細かい調整は出来ません。
しかも、マニュアル記載の設定は「S-stage Kit + スポーツカム + STDマフラーならAに設定」といったように抽象的で少々わかりずらいです。
併せてノーマルの何%増しの表記があれば良いのに。

しかしこうなってしまうと、インジェクション車は厄介です。
なんせいぢれる所がありませんから、お手上げ状態になってしまいます。
どうにかしてまともに走るようにせねば!

まずは温間時の始動性はともかくとして、停車時にアイドルしないことが重大です。
アイドルしない&掛かりにくいでは安心して常用できませんからね。

サブコン側で燃調をいぢるのを避けてアイドルを上げる方法を模索しますが、サービスマニュアルにもアイドル調整の方法は書いてありません。
とはいえアイドル調整の方法は何かあるだろうとスロットルボディを見回していると・・
アイドル調整
↑ それっぽい調整ネジが見つかりました。
さわるなと言わんばかりにロック材が塗布されていますが無視して締め込んでみます。
っていゆーかこのネジ、プーリーの初期位置を変えてるだけでしょ、スロットルポジションセンサーにも影響しそうだけど。

適当に調整して温間時に1500~1600rpmぐらいの回転数になるようにしました。
結果、停止時にエンストする現象はほぼ解消!

次に温間時の始動性を考えます。
こちらについては「操作」でカバーすることに・・・
だっていぢれるところないんだもんw

キャブ車ではカブり気味なときはアクセルを開けながら始動するのが基本です。
インジェクションでそれをやったらどうなるか?

・・・意外と上手くいくもんですねぇ。
いきなり高回転で回り出すので精神衛生上良く無いけれど、コツを掴めば簡単に温間始動できるようになりました。

これでとりあえず不自由なく走れる状態になったかな?
7000~8000rpmのパワーはなかなかのモノです。
ギア比の関係からトップスピード自体はさほど変わりませんが、トップスピードまでの到達時間は大幅に短くなった気がします。

現在の懸案事項は1点です。
・アイドルからガバ開けするとエンストすることがある。

キャブ車にも良くある症状だけど丁寧にアクセル操作すれば問題ありません。

春や夏に燃調がどうなるかいまから気になっちゃいます。
ひとまず日本最速?レビューはこれにて終了です。

ぬおうキット! - 取り付け編 -

都合良く3連休の初日に到着した例のブツ。
これはクリスマスプレゼントに違いありません!
寒空の中バイクをいぢる姿は端から見れば寂しく映るかもしれませんが、本人はとっても充実しています。
間違いなくリア充です、勝ち組です!(TωT)

そんな感じで早速ステキなピストンを組み付けました。
ピストン取り付け
↑ 美しいピストンだけど1本リングです。
さすがに2回目ともなればだいぶ効率的に作業が進みます。
おかげでボアアップそのものの写真はこれしかありません。

ヘッド組み付け時にカムを武川のスペシャルカムに交換します。
武川カム
↑ 武川カム
完全なカスタム部品のようで、ノギスで適当に測ったので正確ではありませんが、IN・EX共に0.4mmほどハイカムになっているみたいです。
タイミングも微妙に変えてある感じ。

ボアアップ自体は至って普通な作業で面白くありません。
続いて点火タイミング変更の追い加工を施したジェネレータカバーに交換します。
ジェネレータカバー分離
↑ ジェネレータカバーを分離します。
ガスケットが固着していたため、ゴムハンマーでガシガシ叩いて少しずつ分離しました。

この後ピックアップやステーターコイルを移植しますが、寒さに耐えかねて部屋の中へ移動します。
細かい作業になるし・・。

元のジェネレータカバーからピックアップ、ステーターコイル、ケーブルストッパーを取り外します。
全部プラスネジで、簡単に外せると思ったらロック材のせいで相当固いです。

ピックアップのステーを武川カスタム品と交換するためにピックアップを分解する必要があります。
ピックアップ分解
↑ 矢印部分のクリップを精密ドライバーで慎重に外します。

するとオリジナルのステーが外れます。
同時にピックアップのマグネットもステーに付いてきました。
マグネットの極性が変わると点火時期が狂う恐れがあります。
判らなくならないように外す前にマーキングしておくのが賢明です。
マグネットの向きは重要
↑ マグネットが外れたらすかさずマーキング!

武川カスタムステーに交換したら、加工済のジェネレータカバーに外した部品を移植します。
移設完了!
↑ 無事移植完了!
ピックアップがノーマルより遅角側に移設されているのが判ります。

屋外に戻りジェネレータカバーを取り付ければ機械的な作業はおしまいです。

次にサブコンを取り付けます。
基本的にコネクターを指示通りにつなげるだけですから難しくありませんが、一部コネクターの組み替えが必要であるなどめんどくさい面もあります。

インジェクターに繋がるコネクタを入れ替える。
カラーを外す
↑ コネクター前面のカラーを精密ドライバーなどで慎重に外します。

コネクターから端子を引き抜きます。
端子の引き抜き
↑ カラーを外した側からツメを針で浮かせつつ後側にリード線を引き抜くと上手く外れました。

後は説明書通りに配線しアースを取るだけです。

サブコンはバッテリー脇のスペースに配置しました。
サブコン取り付け
↑ 頻繁にいぢる事もないでしょうからここでよいでしょう。

公道を走るとなれば書類関係の書き換えも必要です。
これは平日しか出来ないので、とりあえずエンジンの始動だけ確認して今日の作業はおしまいです。
さすがにセルの動きは重く、バッテリーが少しでも弱っていると始動できないかもしれません。
キックのないバイクにこれは辛い。


敷地内(舗装された私有地があるのだ!セットバックともいうぞ!)を軽く走ったところかなりのパワーアップが確認できました。
ハイスロ入れたら相当体感出来ると思います。
でも、KSR2ノーマルとどっこいぐらいかなぁ・・。

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